気づきの日記「怖れから動き出さない――怖れは急がせ、真実は心を落ち着かせる」

私たちは、つい不安や怖れから、行動を起こしてしまうことが多いのではないでしょうか。

テレビを見ていても、どこか不安をあおるようなCMが流れていたり、ワイドショーでも危機感を感じさせるトピックスが並んでいたりします。

そうした情報に触れているうちに、

「○○にならないように、これをしておかなければ」

というように、不安や怖れから行動を起こしてしまうことがあります。

たとえば、健康の特集番組を見たあと、急に「このサプリを飲まなければ健康を維持できない」と感じたり、将来に不安を感じて「今すぐ対策をとらなければ」と焦ったりすることもあるでしょう。

しかし、行動の動機が不安であるとき、その結果もまた不安を表現するものになりやすいのです。

なぜなら、動機こそが、その結果の性質を決めるからです。

不安な気持ちから行動すれば、不安はさらに強まり、
安心から行動すれば、安心が広がっていきます。

欠乏の怖れから行動すれば、欠乏の証拠を集めることになり、
満足感から行動すれば、満たされている自分に気づくことができます。

ですから、不安や怖れを感じたときには、反射的に行動を起こすのではなく、まずいったん立ち止まることが大切なのです。

「あ、今、私は怖れを感じているのだな」

そんなふうに、自分の心に起きていることに気づいてみます。

怖れの声は、たいてい

「今すぐ行動しなさい」
「急がないと大変なことになる」

と、私たちを急かします。

怖れは、私たちを“急がせる”という特徴があるからです。

けれども、真実の声はいつも静かです。
急がせたり、脅したりすることはありません。

だから、不安をどうにかしようとする必要はありません。
いったん放っておいて大丈夫なのです。

不安は、ただ「気づく」だけでも、不思議と少しずつ静まっていきます。


怖れに気づいたら、今度は少し気分を変えてみましょう。

自分がくつろげることを、ほんの少ししてみるのです。

温かいコーヒーや紅茶をゆっくり味わう。
好きな音楽を聴く。
ペットと遊ぶ。
外をぶらぶら散歩してみる。

そんな時間を持つだけで、さっきまでの不穏な思いは、ずいぶんやわらいでいることに気づくでしょう。

もし本当に対処すべきことがあるのなら、このリラックスした時間のなかで、自然に心に浮かんできます。

それは、

「これをしなければ!」

という怖れや切迫感ではなく、

「これ、やっておこうかな」

というような、軽やかな感覚でやってくることが多いのです。

このように、本当に大切なことや必要な行動は、心が落ち着いたときに、内側から自然に受け取ることができます。

だからこそ、心に何を受け入れるかという選択はとても重要です

私たちは体に入れるものには気をつけます。
食品添加物をむやみに摂らないようにする人も多いでしょう。

それと同じように、心に入れるものにも少し注意を向けてみることです。

不安や怖れを強める情報、心を乱す情報からは、意識的に距離を置いてみるのです。

たとえ情報から少し離れたとしても、本当に必要なことは、正しいタイミングでちゃんと届きます。

それは、どこかから押し寄せてくる不安としてではなく、
自分の内側に、静かな確信としてやってくるものです。

怖れがないからこそ、自分に必要なすべてを受け取ることができるのです。


だから、怖れに突き動かされて、やみくもに走り回る必要はありません。

ただ、怖れに気づき、
そして、少しリラックスする。

それだけで、自分を苦しめていた自動的なサイクルから抜け出し、
より自然で心地よい流れへと、静かに方向が変わっていくのです。

今日のひとこ🌸

怖れは急がせる。
真実は、いつも心を落ち着かせる。



「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子 / ヒプノセラピーカウンセリングリコネクション

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